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日下医院のご案内

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2022.4

 全ての疾病分類はWHOが決めております。精神医学は他の科のように消化器系、循環器系のように独立して機能する部分が少なく、脳機能、精神機能は他の機能、部分と連携して働いております。其の為、精神科では操作的診断と併存症が他科より多いことが特徴です。「*操作的診断:以下の15項目のうち、5項目以上が1か月以上持続していれば〇✖と診断する」
又、人間は様々な環境で生活しておりますが、その適応には総ての臓器に関与している自律神経系、内分泌系、免疫系で対応しており、過労状態などではそれらの機能の変調を来します。
 それ故、当医院では複雑な脳機能、精神機能との関係を少しでも患者さん、多職種が共有して診療に当たるべく、各種検査を実施して、患者さんにもお知らせしており、結果的に各種検査が多くなっております。この度、検査項目もほぼ整理されてまいりましたので、ご参考にして頂きたくご案内いたします。
T:心理検査
 @うつ状態;HAM-D、SDS(身体表現)
 A不安;MAS
 Bパニック、広場恐怖;PAS
 C躁状態;BSDS
 D社交不安;L-SAS-J
 E強迫性;Y-BOCS
 Fアルコール依存、乱用;新KAST
 G過眠;J-ESS
 H知能;WAIS-W
 I注意欠陥・多動;AD/HD
 J自閉;AQ
 K認知機能関係;浜松式、長谷川式、Zarit、DASC-21
 Lパーソナリテイ評価;TEG,MMPI,ロールシャッハテスト
 M生き甲斐;PIL(フランクル)
 NM・I・N・I;南カリフォルニア大学のシーハン教授達が、一年間
  の地域の疫学調査を行い、0.5%以上の頻度の19項目を洗い出し、
  それを質問形式にして、スクリーニング方法を作成し、これが精神科
  臨床の90%をカバーするもので、当医院では患者さんの同意を得
  て、日常的に実施しています。
 Oその他;ホームページに精神科ドックを掲載

U:MRI(A)検査
 磁石により水素原子のプロトン密度を画像化したもので、無痛、無侵襲、無害で、外来検査に最適です。発病30分から描出され、]線CTスキャンでは描出が出来ない無症候性脳梗塞等も検出可能です。

V:脳波検査
 心電図は心筋の電気活動を1000倍に拡大して描き、脳波は脳細胞の電気活動を100万倍に拡大して描くものです。1電極で3−4pの周囲の電気活動を拾いますので、当医院は16電極で検査しています。殊にてんかん発作波は覚醒時は在っても34%位、睡眠時は80-85%描出出来ますので睡眠賦活脳波を重視して検査しております。

W:頸動脈超音波
 頸動脈の壁にコレステロール等が付着したりするとめまいや視野の異常を生じたり、固まりが脳に飛んだりします。

X:血中濃度測定
 薬とはいえ、体質によっては副作用が出る方も居りますし、体調崩したときに思いがけない副作用が出たりすることがあります。当医院では患者さんの体調が良いときは出来るだけ検査をしないで経過を見ることにしておりましたが、最近薬害が出た方が、薬害を保証する国の制度に申請して血中濃度測定をしていなかったことを理由に却下されました。殊にリーマスは2-3か月毎に検査するようにとの注釈のある薬ですので、これからは血中濃度測定を注意して行いたいと思います。

Y:血液検査
 @血中濃度測定:リーマス、抗てんかん薬等
 A甲状腺機能
 B認知症血液検査:認知機能低下を起こしやすい物質、病気
 C高齢者用総合血液検査
 D一般血液検査
 Eその他血液検査
  *検査は専門のセンターに依頼しますので精度に問題はありません

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